造形学部 油絵学科
表現活動を通して自己の内面を深く掘り下げ、
美術作家をはじめとする表現者を育成する
学部・学科・コースについて |
■油絵専攻 ●教員の作家性を反映したユニークな授業や絵画技術の習得を通して、独自の絵画性を追求する 油絵は、思いのままに筆を走らせて絵具を塗り重ね、自分をダイレクトに表現できます。本学科は、自らの表現を決して油彩や平面に限ることなく可能性を探れる環境があり、版画専攻等との共通授業では、互いに刺激を受けながら作品づくりができます。個人制作が基本ですが、教員や同世代の仲間との「制作」「会話」「批評」からさまざまな表現や意見を吸収し、今後の制作へと生かされることを期待しています。
■版画専攻 ●充実した設備や環境、学年の枠を越えた工房での制作を通して、版画の新しい可能性を追求する 版画は浮世絵や瓦版、出版物など、美術作品の領域を越えて社会とつながるメディアとして使われてきました。「刷る」という行為には自分以外のものが介していて、思い通りにならない不自由さがあります。その偶然性を受け入れ、表現を追求する面白さに気付くでしょう。油絵専攻との共通授業は「描くこと」を問い直す貴重な機会となります。
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カリキュラム |
■油絵専攻 ●独自の表現を求めて、各自がカリキュラムをつくる 1、2年次ではいくつかの課題の中から自分に合ったものを選択し、担当教員との密なコミュニケーションを通して表現の幅を広げながら「基礎」を充実させていきます。 またこの時期には「造形総合」としてデザイン、映像、日本画、彫刻など、他学科の授業を経験することで、より広い表現の可能性に触れる機会もあります。 3、4年次では基本的には課題がなくなり、学生自らが主体となって、制作者としての自覚をより強く持ちながら充実した作品制作を展開していきます。
■版画専攻 ●「何をどう描くのか」「なぜ描くのか」を見極めていく 思い通りにならない版画という手法で「描くこと」の本質を追求し、作品によって社会へ発信していくことができる表現者を育てます。 1、2年次での体験的な授業を経て、3年次からは木版・銅版・リトグラフ・シルクスクリーンを学びながら、版種をひとつ選んで主専攻とします。 版種を超えた制作や、さらにはデジタル表現や絵本、イラストレーション、インスタレーションなど複数のメディア表現への展開も望めます。3年次から油絵専攻への専攻変更も可能です。
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卒業後、就職について |
■卒業後の進路 作家、大学院進学、教職などの他、近年では広告業界や各種メーカー、アニメーションやゲーム業界への就職も多くなっています。また、版画専攻では豊富な経験を生かし、印刷業界で活躍する卒業生も少なくありません。
■主な就職先(2015~2017年度実績より抜粋) 【出版・印刷・広告・デザイン事務所】佐川印刷/岐阜文芸社/エスパック/アクア/キンコーズジャパン/セントラルプロフィックス/東京オフ印刷 【展示・装飾・ファッション・TV・映画】俳優座劇場/AOI Pro./テレビ朝日/角川大映スタジオ/日本テレビアート/俄/中川政七商店/イビサ/45RPMスタジオ/プチバトージャパン 【製造業(食品・化粧品・電器・自動車・家具・文具・雑貨)】新東京フード/世界堂/ユザワヤ商事/田島ルーフィング 【建築・インテリア・住宅】DNP住空間マテリアル/天童木工/三谷産業/パークコーポレーション 【アニメ・CG・ゲーム】コーエーテクモグループ/フロム・ソフトウェア/A-1ピクチャーズ/カプコン/Cygames/1UPスタジオ/セガグループ/DeNA/レベルファイブ 【情報通信業】IMAGICAイメージワークス/サイバーエージェント/コロプラ/イノベーションシステム 【公共的事業(美術教員・公務員など)】東京都教員/埼玉県教員/千葉県教員/寧波大学科学技術学院/福武財団(アートサイト直島) 【造形・工芸・画廊】藤浪小道具/オオタファインアーツ 【その他】阪急阪神百貨店/パルコ/大丸松坂屋百貨店/紀伊國屋書店/イオンリテール
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資格について |
■取得可能な資格 中学校教諭一種(美術)教員免許 高等学校教諭一種(美術、工芸)教員免許 学芸員
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独自の学習システム |
■描画実習 描画実習は模写が中心となっていますが、名画の再現を目指すよりも支持体や絵具層、下層描きと上層彩色の関連の研究、明暗構成から彩色への展開、絵画空間の構築など物質と表現の密接な関連を技法として学習していきます。絵画組成の授業を通して我々が目指すものは絵画諸材料についての正しい理解と使用法の習得であり、画家となりうる表現へのベーシックな学習と考えています。油絵専攻における基礎教育の重要な柱の一つと言えるでしょう。
■国際交流 大学全体で始まったグローバル人材育成プログラムを連動させ、海外からの訪問教授招聘や国際交流プロジェクトなど様々な国際交流の機会が用意されています。海外アーティストとのディスカッションを行うゼミや、言語を一つの素材と考え、作品制作に取り組む授業などを実施。英語によるコミュニケーションを重視した授業を順次開講しています。
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